Timers Advent Calendar 2016の1日目、iOSエンジニアのすーです!
まさかのトップバッターで驚いています。
最近自転車通勤するのがつらくなってきました。。。
FammでもCarthageで導入しているライブラリが増えてきて、CocoaPodsで入れているライブラリも少なくなってきました。
しかし、Carthageで入れたライブラリはCocoaPodsと違って、ライセンスの一覧をplist形式で書き出すものがなく、またCococaPodsのライブラリと合わせて一覧としてplistに書き出すとなると難しいです。
そこで、Carthage、CocoaPods両方で導入したライブラリをCocoaPodsのplist形式での出力と同じようにライセンスの一覧を出力するScriptを Swift で書いてみました。
(実はもうscript作成して運用して約半年くらい経過してて、今回書くことを決意しました。笑)
目標
scriptを実行することで、CocoaPods、Carthageで入れたライブラリのライセンスファイルを抽出し、CocoaPodsでこちらの方法で作成することができる acknowledgement.plist と同じ形式のplistファイルを作成するのを目標にします。
ちなみに、acknowledgement.plist は以下のような形式のplistファイルになっています。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?> <!DOCTYPE plist PUBLIC "-//Apple//DTD PLIST 1.0//EN" "http://www.apple.com/DTDs/PropertyList-1.0.dtd"> <plist version="1.0"> <dict> <key>PreferenceSpecifiers</key> <array> <dict> <key>FooterText</key> <string>This application makes use of the following third party libraries:</string> <key>Title</key> <string>Acknowledgements</string> <key>Type</key> <string>PSGroupSpecifier</string> </dict> <dict> <key>FooterText</key> <string>ライセンス文章</string> <key>Title</key> <string>ライブラリ名</string> <key>Type</key> <string>PSGroupSpecifier</string> </dict> ...(以降ライブラリの一覧が<dict></dict>で続く </array> <key>StringsTable</key> <string>Acknowledgements</string> <key>Title</key> <string>Acknowledgements</string> </dict> </plist>
実装してみる
こんな感じで実装してみました。
(ここにコードをべた張りすると長くなるので、Gistのリンクを貼っておきます!)
使い方
使い方としては、
./acknowledgement_generator.swift <プロジェクトのrootディレクトリ> <出力先>
としてあげると、プロジェクトのrootディレクトリを起点として、CocoaPods/Carthageのライブラリのライセンスをかき集めてplistを生成します。
project ├── Carthage ├── Pods ├── project │ ├── AppDelegate.swift │ ├── Assets.xcassets │ │ └── AppIcon.appiconset │ │ └── Contents.json │ ├── Base.lproj │ │ ├── LaunchScreen.storyboard │ │ └── Main.storyboard │ ├── Info.plist │ ├── Resources │ └── ViewController.swift ├── project.xcodeproj │ ├── project.pbxproj │ ├── project.xcworkspace │ │ ├── contents.xcworkspacedata │ │ └── xcuserdata │ │ └── Kishimoto.xcuserdatad │ │ └── UserInterfaceState.xcuserstate │ └── xcuserdata │ └── Kishimoto.xcuserdatad │ └── xcschemes │ ├── project.xcscheme │ └── xcschememanagement.plist ├── projectTests │ ├── Info.plist │ └── projectTests.swift └── script └── acknowledgement_generator.swift
こんな感じのディレクトリ構造でしたら、この構造のroot directoryにて、
$ cd /path/to/project $ ./script/acknowledgement_generator.swift . ./project/Resources/Acknowledgements.plist
とすると、 ./project/Resources
内にplistが生成されます。
ちょっとした解説
実行時の引数を取得する
実行時の引数は、 CommandLine.arguments
で簡単に取得することができます。
ただ、0番目にscriptの実行pathが渡ってくるので、不要なら以下のようにしてdropさせると、純粋に引数だけ取得できます。
var args = Array(CommandLine.arguments.dropFirst())
また、今回は --help
、 --verbose
といったオプションも試しに搭載してみたので、こんな感じにargs
に該当するオプションがあるか判定してそれぞれ必要な処理を実行しています。
enum Options: String { case help = "--help" case verbose = "--verbose" case version = "--version" } var args = Array(CommandLine.arguments.dropFirst()) if let _ = args.index(of: Options.version.rawValue) { print("Version: \(version)") exit(ExitCode.success.rawValue) } if let _ = args.index(of: Options.help.rawValue) { usage() exit(ExitCode.success.rawValue) } if let index = args.index(of: Options.verbose.rawValue) { print("debug enabled.") debug = true args.remove(at: index) }
--verbose
だった場合には、debugのflagをtrueにして、デバッグ用のログを有効にします。
その場合には、argsから--verbose
を取り除いています。
その後に、必要な引数が2つ、渡ってきているかチェックしています。
if args.count != 2 { print("Need 2 arguments. ", separator: "", terminator: "") usage() exit(ExitCode.failure.rawValue) }
終了ステータスを渡す
通常何もせず、エラーなく終了すればscriptの実行結果として終了ステータスは0が渡りますが、
状況によって変えたい場合には、 exit()
関数に任意の数値を渡してあげれば終了ステータスを変えることができます。
これも、enum用意してあげると便利だったりします。
enum ExitCode: Int32 { case success = 0 case failure case licenseNotFound case invalidPlist case generateError } // 終了ステータスとして1を返す exit(ExitCode.failure.rawValue)
Terminalでのcd
コマンドをどうやるか
今回FIleManagerを使ってファイルの探索や保存を行うのですが、探す時の基準を、
スクリプト実行時に渡すプロジェクトのルートディレクトリ に確実に指定しておきたいので、
以下のようにしてFileManagerの現在のディレクトリを変更してあげます。
let fileManager = FileManager.default fileManager.changeCurrentDirectoryPath(rootPath) debugLog("Root path: \(fileManager.currentDirectoryPath)")
これが、shellの
$ cd /path/to/project $ pwd
に相当します。
ProjectのRun Scriptに仕込む
さて、ここまででTerminal上でswiftで書いたスクリプトを実行できるようになりました。
できればビルド時なんかに自動的にplistを作成したいですよね。そこで、こんな感じでBuild PhaseにRunScriptとして追加してあげます。
./
といった相対path指定がうまく動かないので、${SRC_ROOT}
とかうまく使ってあげると良いです。
実はこの時に、swift scriptの上部に書く
#!/usr/bin/env xcrun --sdk macosx swift
というshebang(シバン)が重要になってきます。
よく見かける
#!/usr/bin/swift
だと、スクリプト実行時に失敗してしまいます。なのでRunScriptで実行することを考慮するのであれば、シバンは #!/usr/bin/env xcrun --sdk macosx swift
としておきましょう。
今回の例では作成したswift scriptファイルを呼び出すようにしていますが、ここで適切にシバンを設定して直にコードを書くこともできます。
まとめ
script書きたいけど、shellはあまり書き慣れてないし、それならswiftで書いてみようかな...という人は是非挑戦してみてください! また、今までCarthageのライブラリのライセンス管理どうしよう...と迷っていた人も是非、このスクリプト使ってみてください!
参考にさせていただいた記事
こちらの、Swift Scripting By Example: Generating Acknowledgements For CocoaPods & Carthage Dependenciesという記事を参考にさせて頂きました。
こちらは、最終的に単一のHTMLの形式として出力するような形だったので、参考にしつつ、plist形式で出力ができるように作った形になります。
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