遠い異国の地から失礼します。Timersサーバサイドエンジニアのjohnnyです。 僭越ながら私もre:Invent2017に参加しておりました。 只今、帰国に向けてラスベガスのマッカラン国際空港にて飛行機を待っているところです!
先日のCTO椎名のエントリに続いて、私もゲームイベントに参加してきたのでレポート致します!
re:Inventでは色々な種類のセッションが開催されています。 講義形式のBreakOutSessionや、実戦形式のWorkshop/HandsOnSemminer、完全お遊びのコンテンツ TatonkaChallenge/BroomBallなどなど。その中にJAMSessionというイベントがありまして、それに参加しました!
JAM SESSIONSとは
ハッカソンのようなゲームイベントで、当日集まったメンバー4人でチームを組んで課題に取り組みます。課題は何種類もあり、それぞれ難易度と得点が異なります。また、間違った回答をしたり、ヒントを見たりすると減点があったりもしました。制限時間内により多くの点数を稼いだチームが勝ちとなります。
今年のJAM SESSIONSはAnalytics,Security,All-inの3種類があり、私はその中でAnaltyicsに参加しました。 チームメンバーの中には全部に参加しているという強者もいました。
AnalyticsJAMとは
Join this gamified event with points to be won for completing tasks that challenge and educate on the use of a range of AWS Services in the Analytics, IOT and ML/AI domains. Can you use AI to find the Jeff’s look alike? This is the opportunity to find out.
分析、IoT、機械学習/人工知能 領域に特化したゲームイベントです。 AI使ってジェフべソスの顔を認識できますか?との煽り文句が中々ハードルを上げている感もありましたが、勢いで申し込んでしまいました。
事前の準備
実はre:Inventに参加することが決まってからは英語の勉強をしていました。 弊社ではほぼ毎週火曜日にイングリッシュランチという試みをやっています。 英語スピーカーのメンバーと一緒にランチへ行って、積極的に英語で話すランチです。 ラスベガスに行く2ヶ月前からは特別編として元語学教師のloraによる特製プリントによるワークショップと真面目なテーマを英語でディスカッションするでトレーニングを重ねていました。 せっかく現地に行くからには、より英語で話す機会を増やしたいと思い、今回のセッション参加を決めました。
当日の様子
Jam sessionsとハッカソンはVenetian(Keynoteなどが開催されるメイン会場)に隣接したPARKエリアという野外会場に設営された巨大なテントの中で行われています。
中に入るとライブ中継を見るためのスペースが。 jam session参加者はここでlive streamingを見よう!と前日の告知メールに記載があったのでそちらに向かったのですが、実際に中にいたのは9割がAWSスタッフで、一般参加者の自分は一人居心地が悪い中keynoteを見ていました。
開始までの流れ
受付でチェックインする際に’team or alone?’と聞かれるのでaloneと答えるとチーム番号が書かれた紙を渡され、テーブルを探しました。 席につくとそこにはすでに男女二名が座っており、軽く挨拶をして着席。 ベテラン感のある二人と軽く談笑し、英語が苦手だけど頑張るからよろしくねと言い訳などしつつ、開始を待ちます。 最後のメンバーはもうひとり女性で、最初に来ていた女性の同僚の様子。
メンバ全員が揃ってから、自分たちのスキルセットや仕事内容について情報交換しました。 教育系のサービスをやっているソフトウェアエンジニアの女性や、大手金融企業でマネージャーをやっている男性など、 みんなが仕事でバリバリ機械学習やIoTを使っているわけではないとのことでした。 うち一人は機械学習の経験はあるかという話になったときに、MATLABを3年やっていたと言ってました。
開始を待つ間に渡されたカードに書いてあるURLにサインアップしました。
jam session専用のサイトのようです。サングラスをかけたサルはマスコットキャラみたいです。 サインアップすると、課題一覧と、他チームの得点状況が確認できるダッシュボードが表示されます。

こちらは終了後に取り直したので1つしかありませんが、セッション中は10個のアイコンがスコアとともに世界各地に散らばっていました。なので今はイギリスの問題を解いてるよ、とかチームメンバーとコミュニケーション取りつつ分担して取り組みました。
  問題ページはこんな感じ  Start Challengeボタンを押すと、qwicklabというサービスに飛ばされます。完全に見た目がGoogleなのにAWSのロゴがあるという少しシュールな光景です。 (qwicklabはGoogle傘下の企業)
ここからAWSコンソールへのログイン情報が見られたり、課題で必要なEC2インスタンスにSSHするための秘密鍵などがダウンロード出来ます。課題中はコンソールに入って作業し、答えを導き出したらsessionのサイトのフォームに入力すると採点されます。
出題された問題は全部で10問。 テーマはMachineLearningとIoTが半々の比率で 課題の難易度に合わせてスコアが上がります。 我々のチームは、二手に分かれて1問ずつ解いていく戦略を取りました。
覚えている範囲で簡単に説明しますと、
- タクシーの運行データをathenaで集計し、答えを出す問題
- EC2上でjupyter-notebookを使ってIris(アヤメ)の品種を機械学習で分類する問題
- 心臓病患者のレントゲン画像と遺伝子データを使って、病気の原因となりうる遺伝子トップ10を出力する問題
- IoTで世界中のスプリンクラーから送信されるデータをAWS MLで分析し、壊れている一台を導き出す問題
などがありました。
問題文だけを見ると難しそうに感じるかもしれませんが、ほとんど事前に準備がされていて、最後の一歩だけ工夫すればなんとかなるような問題が多かったです。 scikit-learnで学習済みのモデルをserializeしたものがS3にあるのでそれをpickle.load()して使ったり、 Glueでカタログを作ってAthenaに食わせてクエリを書くだけだったりと、一度でもそのプラットフォームを触ったことがあればサクサク進めることが出来ました。
苦戦した所
逆に、IoTに関しては一切触ったことがなかったのでコンソールのどこを触ればいいか分からず苦戦しました。 何度もサポートスタッフに聞いたんですが、サポート側も担当が違うとさっぱりわからないらしく、たらい回しにあったりして 結局時間内に終えることが出来ませんでした。
また、たまにWifiがブチブチ切れて、作業が止まります。 また、一緒に作業していたチームメイトはVPN経由でEC2にアクセスできないトラブルに見舞われてお手上げモード この辺からほとんど自分のPCを見ながらペア作業になりました。
適宜休憩を取りながら、課題に挑みます。 会場内にはランチやデザート、珈琲や紅茶、RedBullなどが完備されており快適です。 ただし、アメリカのお菓子は大味。
上手く行った所
初めての海外カンファレンスで、拙いながらも英語でコミュニケーションを取りながら課題に取り組めたことは一つ自信になりました。 特に、機械学習の問題で入力データの形式がおかしいんじゃないかと議論したときに 学習データとテストデータの違いを説明して理解してもらえたときは結構嬉しかったです。
また、一問一問解けるごとにハイタッチして喜びながら楽しく進められました。
結果発表
6時間に及ぶゲームイベントも終了し、解けた問題は全部で6つ(うち自分たちで解いたのが3つ)。 結果は60チーム中33位と残念ながら入賞には程遠い中途半端な結果に終わりました。
上位3チームが壇上で表彰されました。 景品はjam sessionのマスコットがプリントされたオリジナルのパーカーです。
入賞できなかったチームもTシャツとストレスボールの参加賞。 あとは先着100名にmongooseっていうIoTデバイスが配られましたが、出遅れたためもらえませんでした。 全体的に進行がちゃっちゃか進んで少しあっけにとられた感はありましたが、これがアメリカ流なのかな。。。
最後にチームメイトと記念写真を撮って初めてのanalytics jamは終了しました。
感想
初めての海外カンファレンス、慣れない英語、不慣れなIoT分野の課題と、不安材料が盛り沢山だった今回のイベントですが 蓋を開けてみると意外と言葉も技術も通用することがわかり、楽しみながら課題に取り組むことが出来ました。 アメリカはエンジニアリングの本場ということもあり、なんとなく海外のエンジニアは全員すごい、みたいな思い込みがあったのですが、実際話してみると技術レベルは案外日本と変わらないのかなとも感じました。 ただ、圧倒的に違うのは女性エンジニアの数とパワーですね。 今日のキーノートでも若い女性エンジニアが何万人の観衆の前で堂々と発表していて、とてもかっこよかったです。 また、イベント中は日本人とすれ違うことも多々あったのですがjam sessionの参加者にはあまり日本人の姿が見られなかった気がします。
世界的にはわれわれはまだまだマイノリティかもしれませんが、いずれはあのキーノートのような場所で日本人のエンジニアがバンバン発表して観衆を沸かせるようになりたいですね。
もしチャンスが有れば来年も参加したいと思ってますので、皆さんもチャレンジしてみてください!
積極採用中!!
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