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海外展開における決済事情 (1)

はじめに

エンジニアのウエです。Timers inc.では、ビジネス部門の一人として 配送・印刷・決済に関わる施策立案・業務改善を推進しています。また開発チームのプロダクトマネージャとして、顧客対応チームのマネージャとして、様々な役割でサービスに関わっています。 BizDevOps を通じた 効率化や改善に関わり、とても充実した日々を送っています。

この記事ではFammの決済に関する内容を記載します。

Fammのグローバル展開

Fammは日本以外にもアメリカ/イギリス/オーストラリアでもサービスを提供しています。日本と事情が異なる点はいくつもありますが、決済についてもその一つです。Timersは日本の決済代行会社と契約して、Fammをご利用のお客様にクレジットカードのご登録をいただいています。

海外展開の事前検証では、各種制約もあって、日本の決済代行会社経由のシステムを利用しました。VISAやMASTERなど、国際ブランドカードは日本に限らず利用することができますので、特に支障がないものと考えていました。

決済における問題

ところが実際に検証を行ったところ、ユーザのカード登録が成功する割合には差がないものの、実際に決済をした結果は日本の半分程度の成功率でした。

応答された国内ゲートウェイレスポンスコードのほとんどは G12:お客様事由、G54:カード会社判断などによるものでした。お客様にサービスは受け入れられることはわかりましたが、決済の成功率が低いままだと、お客様に継続した体験を提供できずFammの価値の実現に時間がかかります。

改善を検討するため、日本の決済代行会社経由で海外のカード発行会社に理由を問い合わせましたが、当然のことながら「個人情報に起因するため回答できない」とのことでした。

改善に向けた仮説と解決方法の模索

そこで我々はいくつかの仮説を建てました。

  • 信用情報に基づき本当に利用できないのではないか?
  • 海外ユーザに対して円建て決済を要求したからではないか?
  • 海外ユーザに対して日本の加盟店経由の決済であったからではないか?

信用情報に起因する問題の可能性

様々理由が推測できます(残高不足、不正な利用)。ですが、Fammの月額利用料 (USD 1.99〜 9.99) は高額とはいえず、また受け取る商品がお子様が映ったカレンダーであるため、不正なカードや金額が原因で与信が通らなかった可能性は低いのではないかと考えました。

検証のためオーソリ時に仮売上で与信を取りましたが、2回目以降の決済で失敗するケースもあり正確な原因がつかめませんでした。

決済通貨に起因する問題の可能性

普段と違う通貨や国で購入をしようとしたことでカード会社側で不正決済を疑い与信エラーとなるケース(なりすまし)です。

今の日本の決済代行会社で気軽に USD建ての決済を試そうとしましたが、サービスでは3Dセキュア必須ということがわかりました。Fammは月次の決済処理となるため、ユーザ入力を伴う3Dセキュアは月次処理で対応できません。他のドル建てを利用できる決済代行会社に乗り換えは、ドル建ての検証目的に対してだけだと費用対効果が見合いません。

加盟店の国に起因する問題の可能性

加盟店の問題を検証すると通貨の問題も検証できます。最終的にどちらが問題であるかを特定することはこの場合重要ではないため、決済通貨と加盟店の国に起因する問題であるという仮説を同時に検証するアイディアとして、海外の決済代行会社と契約することとしました。

Timers US, Inc. 設立

海外の決済代行会社と契約するには同じ国に登記した会社である必要があります。

アメリカの決済代行会社と契約するため、Timers US, Inc. をアメリカに設立しました。アメリカで銀行の口座も準備しました。スタートアップらしく気軽に。

そして、ここからが長い話になりますが、海外の決済代行会社システムとの連携を始め、検証を進めることとなりました。続編に続きます。

積極採用中!!

子育て家族アプリFammを運営するTimers inc. では、現在エンジニアを積極採用中! 急成長中のサービスの技術の話を少しでも聞いてみたい方、スタートアップで働きたい方など、是非お気軽にご連絡ください! 採用HP : http://timers-inc.com/engineerings

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